ボクシングの2つのタイトル戦が、9月27日に行われました。
IBFミニマム級王者の高山は、日本人初の4団体制覇を成し遂げており、試合内容でみせるボクサーでもあり、話す内容もボクサーらしく、謙虚さと共に、王者としての言葉も持っていて、魅力がある選手だなと思います。試合前に、対戦相手に軽く拳を突き上げ、アッパーのようなかっこう見せて、健闘を誓う所作なども、雰囲気があるボクサーだなと感じます。現在は高校に通っているということで、しばしば、話題にもなっています。 高山は積極的な攻撃姿勢、ロープに追い詰めた時のラッシュ攻撃、強いメンタル、スタミナにも優れるなど、試合内容もおもしろいと思います。2014年の大晦日の大平との試合では、最後に95連打という驚異のラッシュを見せています。 今回の対戦相手は、日本人の原隆二(10位)でした。大橋ジムの原は、過去には交通事故にあっても、それを隠して試合をやってから、病院にいったというエピソードを持っています。高校4冠、プロデビュー18連勝など、相手としては不足はないボクサーです。試合の方は、手数で圧倒する高山、カウンター、強烈なパンチで一撃強打を狙う原という図式でした。序盤は互角、あるいは原の強打に、高山も警戒感があったように感じます。試合が動いたのは、3回の偶然のバッティングで、高山の左まぶたが、かなり深くカットした時からでした。怪我による途中判定の可能性もある中で、積極的な対戦が両者に求められました。 そこからは、高山の本来の積極性と強いメンタルがさえ、踏み込んだ攻撃で、ペースをものにていきました。特に強烈なボディなども効果を発揮しました。しばしば、徐々に高山が原をロープに追い詰めるようになり、第7Rには原の動きが止まりがちになって、高山が攻勢を仕掛けます。そして、第8Rで原が反撃できなくなり、TKO勝利となりました。この結果、高山はWBO王者である田中恒成との、統一戦を提案。田中は戦慄の拳・内山と同じ畑中ジム所属の選手で、今年の5月6日に新王者になったばかりです。実現すれば、注目の対戦となりそうです。 そして、この日は井岡VSソーサ戦も行われました。3階級制覇の井岡は、卓越したディフェンス力を発揮。ソーサをいなし続け、大差での判定勝利となりました。この結果、WBA世界フライ級王者の初防衛に成功しました。井岡のスタイルはリスクより、勝利にこだわるスタイルだと思いますが、より記録を意識してこれからも戦っていくのではないかと思います。試合の方は、井岡の左ジャブのけん制が効果を発揮し、ボディも途中から効果的に入っていました。ソーサの方は、やや単調な攻めに終始してしまい、打開する術がなかったという感じです。井岡の次戦は、おおみそかになる模様です。
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